TH no.82

JUMPEI TAINAKA / 2020/05/01

TH(TALKINGHEADS・トーキングヘッズ)叢書にno.77から寄稿しております。

写と真実」としてテーマに合った黒白写真と言葉を添えています。

THとは、アトリエサードが発行する季刊誌。

アートや文学などを、現代の時代状況も見据えながら、独自の切り口で紹介・解題します。

ゴシック、エロス、頽廃、耽美、ドール、前衛などを切り口に、

アートや文学・映画・ダンスなど、さまざまなジャンルを横断するテーママガジンです。

コンビニ化・画一化が進む社会において、見逃され、見捨てられてしまっているものも数多く、

ですがその中にも、価値あるもの、心揺り動かされるものも少なくありません。

そしてそれらは、ときに、時代を変革する新しいイマジネーションを秘めているものです。

そのような感性をすくい上げていく、異端芸術を愛でる者たちのための季刊誌です。(Fuisan.co.jpより抜粋)

今回のテーマは「もの病みのヴィジョン」(以下アトリエサードより抜粋)

「もの病み」とは、辞書を引けば単に「病気」とあるが、

なんとなく勝手に連想したのは、「もの」に憑かれて「病んで」いるような状態。

または、「もの悲しい」と同じようなニュアンスで、「なんとなく病気っぽい」感じ。

そして「病み」は「闇」であり、はずれ者のイメージとつながる。

「病気」というテーマは、だいぶ以前から候補のひとつだったが、

今号の企画として提示したのは半年前。

まだ新型コロナウイルスが知られる前であり、

こんにちこのような状況になるとは、思いもよらなかった。

そうした伝染病だけでなく、人は、身体的精神的なさまざまな病に苦しめられ続けている。

病に出会うと人は、健全で健康なことが良いとされる社会から逸脱し、

「病み」=「闇」をまとい、光を失う。

しかしだからこそ、見えてくるヴィジョンがある。

隠されていた、見えなかった真理が見えてくる。

「病み」=「闇」のヴィジョン。

そこに、生のもうひとつの可能性を見つけにいこう。

6回目に当たる今回はMemento mori。

毎回、ダークサイド寄りなテーマであり、

今、自分が写真でやりたいことを思考し哲学するのに、

とても楽しく、インスピレーションを刺激してくれます。

どうぞ手にしていただけたら幸いです。

「こちらから購入」できます。

JUMPEI TAINAKA / タイナカジュンペイ

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