星のきらめきは、ひとひらの日常の瞬間の数々
通り過ぎ去っていったかけがえのない人
想い、時間、そして場所
この世の果てでひとり立ち尽くしているけれど
あなたは決してひとりじゃない
失ったものをいつか取り戻し
残酷だった過去は高く舞い上がるための翼となる
–
Each twinkling star is a tiny scene of everyday, ordinary life.
Irreplaceable people that left you behind.
Numerous untold thoughts, precious time and favorite places all past by.
In spite of standing at the far corner of the world,
you are not alone.
You will get back what you have lost.
Cruel past will become wings on your back to soar high.
“(not) alone” JAPAN 2018
2019年の最初にこんなことを書きました。
–
「灯」(あかり)を写真にしていきます。
この言葉は、光、灯火だけではなく「証」という意味もあります。
そして、見えるもの、見えないもの、良いも悪いも全て飲み込んでいきます。
–
2019年、一年を振り返るとどうだったろうか。
暗く重たい道の途上、せめて目の前を照らしてくれる灯は、
僕にとって希望に変わり、心象の銀河に移ろうことなく、
静かに、確かに湛えられるようになりました。
そのためにかけた時間は計り知れません。
–
はっきり言ってしまいますが、写真は、永劫的な真実を写しません。
だけど、気まぐれで変幻自在で刹那的な真実がふいに写り込んでくれます。
そういうものを、偽りなく、臆することなく、
一面的なただの平面が、深い深層や、あらゆる角度にアプローチできるように、
世に出していけることが、真実への訴えだと思います。
これからもかけがえのない灯(あかり)を撮っていきます。
こういう言い方が正しいか分かりませんが、
それが遺書(Last Photography)のようなものだと思いながらです。
–
たとえ砂上に楼閣を果てしもなく建造しているとしても、
いずれ、どんなものでも風が全てを塵に変えてしまうもの。
組み上げた壮麗な楼閣が、ふいに砂の上へ崩れ落ち、朽ちて廃墟になっても、
誰かの心に止まり、物語を感じさせ、それが少しでも美しいと思えるなら、
それで、いいのです。
JUMPEI TAINAKA / タイナカジュンペイ